【ニュース】「平成30年度 教育の情報化推進フォーラム」開催 ~注目は2020年プログラミング教育必修化に関するテーマ

一般社団法人 日本教育情報化振興会が主催する「平成30年度 教育の情報化推進フォーラム」が、3月7、8日に開催されました。今回のテーマは「新学習指導要領全面実施に向けて」です。新学習指導要領をふまえて、教育ICT環境整備推進事例や、新しい情報モラル教育などに関するセミナーやディスカッションが 開催されました。また、教育ICT製品が併設展示されています。

フォーラムの総括として開催されたパネルディスカッション「プログラミング教育の課題と展望」には、コーディネーターとして日本教育情報化振興会会長の赤堀侃司氏、パネリストとして文部科学省 初等中等教育局の中川 哲氏、つくば市教育局指導課の中村めぐみ氏、相模原市教育委員会教育局の渡邊茂一氏、大阪電気通信大学工学部電子機械工学科教授の兼宗進氏が登壇しました。

パネルディスカッションは、「2020年のプログラミング教育開始まで待ったなし」という赤堀侃司氏の言葉により始まりました。

文部科学省 初等中等教育局の中川 哲氏からは、「プログラミング教育宇野普及・促進に向けた「未来の学びコンソーシアム」の取り組み」として、新学習指導要領の説明、プログラミング教育の取組状況などが説明されました。

プログラミング教育を導入する理由には、「子どもたちの可能性を広げる」「プログラミング能力の開花、創造力の発揮」「社会で活躍できるきっかけ」などがあり、将来どのような職業に就くとしても極めて重要であるとの説明がありました。

一方で、2018年2月時点の、全市町村教育委員会による調査ではプログラミング教育の取り組みは、「ステージ0:特に取組をしていない」「ステージ1:担当を決めて検討中」があわせて7割、「ステージ2:研究会や研修を行っている」「ステージ3:学校で授業を実践している」は3割弱という状況です。現場の先生方は、2019年から2020年にかけて急ピッチで準備を進めることが必要となります。

準備段階の注意点として、多くの学校で教材として使用されることが予想される「Scratch 3.0」を動作させるためにInternetExplorer以外のブラウザ環境が必要なこと、必要なソフトのインストールなどが説明されました。

つくば市教育局指導課の中村めぐみ氏からは、同市における取り組みが報告されました。全学園が一斉に取り組むために具体的なカリキュラムを作成して実施、その成果と課題がまとめられています。

相模原市教育委員会教育局の渡邊茂一氏からは、平成28年からの取り組みが報告され、平成30年には精製型が自主的に授業作りをはじめたこと、31年度には統一カリキュラムを作成する目標があることなどが発表されました。

大阪電気通信大学教授の兼宗進氏からは、小学校に続き、中学校、高等学校における段階的なプログラミング教育についての説明がありました。小学校では楽しさの体験ですが、中学校では計測・生業、双方向コンテンツで世の中の仕組みを知る、高校ではアルゴリズム、シミュレーション、データサイエンス、情報システムなどまで範囲が広がります。

赤堀侃司氏からは最後に、小学校で生き生きとプログラミング授業に取り組む子どもたちの様子が語られ、「プログラミングは難しいからこそ面白い」という子どもたちの言葉が紹介されました。

はじめる! 楽しむ! プログラミング −こどもプログラミング教育のツボ- | ジャムハウス

いよいよ2020年に小学校から必修化となるプログラミング教育。 「なんのためにプログラミングをするの?」 「具体的にどんな勉強をするの?」 「教材はなにを使えばいいの?」 などと、疑問の声もたくさんあるのではないでしょうか。 このサイトは、プログラミング教育必修化に備えるお子さまと親御さま、それを教える先生方のための総合情報サイトです。